鏡を見るたびに、つい目がいってしまう部分があります。それが目の下です。しっかり眠ったつもりでも影ができて見えたり、凹みのせいで実年齢より疲れて見えたり、神経質な印象を与えてしまうケースが多いですよね。こうした目元の悩みから、最近カウンセリングで最もよく話題に上る施術のひとつが「ジュベルック アイ(Juvelook Eye)」です。今回は、ジュベルック アイがどのような原理で作用するのか、実際の研究ではどんな結果が報告されているのかを詳しくご紹介します。
ジュベルック アイ、何が違うのか
ジュベルック(Juvelook)は、ヒアルロン酸(HA)とPDLLA(ポリ乳酸)を組み合わせたハイブリッド成分のバイオスティミュレーターです。その中でも「ジュベルック アイ」は、この成分を薄くデリケートな目元の皮膚、特に目の下の凹み(クマ)が目立つ涙溝(ティアトラフ)部位に合わせて使用する施術を指します。
従来のヒアルロン酸フィラーのみを使用する場合、ボリュームはすぐに満たされますが、目元のような薄い部位ではチンダル現象(皮膚が青白く透けて見える現象)やむくみ、しこりといった副作用が比較的報告されるケースがありました。ジュベルック アイは、こうした懸念を軽減するために、2つの成分が異なるタイミングで作用するよう設計されている点が特徴です。
二段階の作用原理 – 即時のボリューム感と時間差のコラーゲン生成
ジュベルック アイの作用は、大きく2段階に分けられます。
1) ヒアルロン酸(HA)が即時に水分感とボリューム感を満たし、施術直後から目の下がすっきりと見える変化が期待できます。
2) その後、PDLLA微粒子が真皮層で徐々に定着し、コラーゲン生成を促すとされています。このプロセスはすぐに現れるものではなく、数週間かけてゆっくりと進行し、皮膚自体の弾力や厚みの改善に関与すると報告されています。
つまり、HAが「今の凹み」を満たす役割を、PDLLAが「肌自体の力」を時間をかけて育てる役割を分担する構造とご理解いただくとわかりやすいかと思います。
なぜ目元は特に慎重なアプローチが必要なのか
目の下、涙溝の部位は血管が密集しており、皮膚の厚みも顔の中で最も薄い部類に入ります。そのため施術方法が重要になります。リブヒップクリニックでは、先端が丸いカニューレを使用し、骨膜上(supraperiosteal)層と皮膚直下(subdermal)層を分けて注入する方法を基本としています。先端が鈍いカニューレは、鋭い針に比べて血管損傷のリスクを軽減するとされており、デリケートな目元の施術で好まれる方法です。
実際の研究ではどのような結果が報告されているか
ジュベルック アイ(涙溝部位のHA/PDLLAハイブリッド施術)に関する国際的な学術データも徐々に蓄積されています。
2025年に国際学術誌Cureusに掲載された症例報告(Ravera K. et al., 2025)では、目の下の凹みと色素沈着に悩む24歳女性にジュベルックをカニューレで注入した後、超音波・CT・MRIで組織の変化を追跡観察しました。施術18日後に撮影した高解像度超音波では、皮膚および軟部組織層のエコー輝度が施術前よりわずかに増加した所見が観察され、研究チームはこれをPDLLA粒子が組織に統合される過程で現れた変化と解釈しています。同期間のCTとMRIでは組織密度や信号強度に異常所見はなく、フィラーが周囲組織と比較的安定的に統合されたことも報告されています。この症例では、患者・施術者ともに満足度が高かったという内容も含まれています。
また、2025年にJournal of Cosmetic Dermatologyに発表された研究(Wan et al., 2025)でも、PDLLAを用いた下眼瞼リジュビネーションの有効性と安全性が取り上げられています。
ただし、これらの研究の多くは単一症例、あるいは観察期間が比較的短く、対照群との比較がない初期段階のデータであるという限界も併せて言及されています。研究チーム自身も、長期的なコラーゲン生成効果や他の施術との比較効果を確認するには、より大規模な対照研究が必要だと述べています。つまり「すべての方に同じ結果が保証される」という意味ではなく、個人の肌状態や凹みの程度、施術範囲によって経過や実感の度合いには差がある可能性があります。
こんな方からのご相談が多いです
· しっかり眠ってもクマや影がそのまま残る方
· 目の下が薄くなり、血管や脂肪が目立ち始めた方
· 目元のフィラー施術後、しこりやチンダル現象が気になり躊躇していた方
· 即時のボリューム感と、時間をかけて自然に改善していく方法の両方を求める方
施術前に必ずご確認ください
ジュベルック アイは、個人の目元の皮膚の厚み、凹みの原因(脂肪脱出型か、皮膚自体の薄さによるものかなど)によって注入レイヤーと注入量の設計が異なります。写真だけで判断するのではなく、直接診察を通してご自身の目元の状態を正確に診断していただいた上で進めることをおすすめします。施術後は一時的な腫れやあざが出ることがあり、回復期間や経過には個人差があります。
ご不明な点がございましたら、リブヒップクリニックのカウンセリングにて、ご自身の目元の状態に合った施術プランをご案内いたします。
参考文献
1) Ravera K. Ultrasound and Radiological Patterns in Assessing the Efficacy of Juvelook for Collagen Stimulation and Tear Trough Enhancement: A Case Report. Cureus. 2025;17(4):e82668.
2) Wan et al. Evaluating Poly-D,L-Lactic Acid for Lower Eyelid Rejuvenation: Efficacy and Safety. Journal of Cosmetic Dermatology. 2025.






